実は私、割と本を読む人です。
最近はめっきり中学受験関係の本を読む機会が増えていますが、ジャンル問わずいろんな本を手に取るようにしています。
さて、今回ご紹介するのはこちら!
『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』
原書が2018年に発行され、現在までに300万部を売り上げたモンスター級ベストセラー。昨年日本語版も出版され、日本でもすでに90万部を突破しているという( ゚Д゚)!
実際に読んだことがない方でも、話ぐらいはきいたことがあるのではないでしょうか。
もうとっくの昔にベストセラーになり、メディアでもたくさん取り上げられて絶賛されている『FACTFULNESS』を私ごときがご紹介するのも今更感が半端ないですが、あえてとりあげてみます(笑)。なぜなら、
すべての中学受験世帯にもおすすめだから!
実は私自身この本を読んだのはちょっと遅めでした。ビジネス書部門で1位を取るなどしていて、ビジネス書じゃん、さらに翻訳本じゃん、と思っていたからです。YouTube大学で中田敦彦さんもおっしゃっていますが、「意識高い系の人がお金もうけするために読む本じゃないの~」的な印象を持っていたんですね。
ところがどっこいです!この本、本当にためになる!!この地球上に生きているすべての人に有益な本と言い切ってしまいましょう。(いろんなご意見をお持ちの方がいるとは思いますが、これに関する批判は一切受け付けていませんので、チキンの私にはお寄せ頂かなくて大丈夫です(笑))
どのくらいすごいかって、ビルゲイツ氏がその年卒業する大学生希望者全員にプレゼントしたというくらい、オバマ元大統領も大絶賛しているという、とにかくすごい本です。
実は私、この本を中1女子と小4男子の子供たちに読み聞かせております。ちょっとまったりした終末の昼下がりなどに少しずつね。
それ、週末なのに受験勉強してないってバレバレ。
まだ4年生なんで許してください。そして、勉強以外にも大切なことがあるってことで。
『FACTFULNESS』ってどんな本?
まずは、まだ読んでないという方のために簡単にご紹介を。
『FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』
ハンス・ロスリング (著), オーラ・ロスリング (著), アンナ・ロスリング・ロンランド (著), 上杉 周作 (翻訳), 関 美和 (翻訳)
ざっくりというと、間違った思い込みを排除して事実をもとに正しく世界を見よう、ということが書かれています。私たちは結構な確率で世の中を勘違いしていると。
この本の最初に13の三択クイズがあります。
質問1
現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を修了するでしょう?
A 20% B 40% C 60%
(中略)
質問9
世界中の1歳児の中で、なんらかの病気に対して予防接種を受けている子供はどのくらいいるでしょう?
A 20% B 50% C 80%
(中略)
質問12
いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいるでしょう?
A 20% B 50% C 80%
『FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』
どうですか?簡単でした?答えは後ほど書きます。
この13のクイズ、なんと14か国1万2000人に行った調査で、平均正解数はたったの2問だったそうです。しかも対象には医学生や大学教授、政界のトップで活躍する人なども含まれています。
これってチンパンジーより正答率低い!のだそうです(笑)。チンパンジーなら三択問題なら1/3の確率で正解するからです🐵
初めて本を開いたとき、見た目の分厚さや翻訳本であることから持つ、「読みにくそう」な印象はあっという間に吹き飛びました。冒頭から全く堅苦しくなく、難しくもなく、とても読みやすい!さらに翻訳本ということを忘れてしまうほどナチュラルな日本語。
これは子供でも読める!
著者自身も堅苦しくならにように気を付けたと書いていますので、おそらくこの点には非常に気を配って作られており、さらにその意図をくんで細心の注意を払って翻訳されていると思います。
著者のハンス・ロスリング氏は医師で、スウェーデンで「国境なき医師団」を立ち上げられた方です。TEDのスピーカーとしても人気でした。この本の執筆を決めたあと、末期がんであることがわかり、なんと、出版前に亡くなっています。
余命いくばくもないとわかってからすべての仕事をキャンセルして本の執筆に専念し、世に送り出されたこの本。あっちゃんも言ってますが、亡くなることがわかっていて書いたって、印税とか関係ないよね、って。世の中を正しく見ることを、多くの人に伝えたいと、残りの命のすべてをささげて書かれた本なんです。すげぇ。
TEDの動画も見ましたが、面白いです。わかりやすいです。興味ある方はぜひ!
10の思い込み(マインドセット)を取り払ってデータに基づいた正しい見方を習慣づけよう
先ほどのクイズ抜粋3問の答え、すべてCが正解です。
私はこの3問すべて間違えました😅
子供たちのほうが正解してたね。
そうですな。子供たちは私ほど頭が凝り固まっていないんでしょうね。おばさんはデータをアップデートするのを忘れがちです。
著者は、人というのは物事をドラマチックに見がちだと言っています。なるほどね。ほんとだ!
こういった様々な思い込みをこの本では10挙げています。そして、その思い込みのために間違って世界を見ないために気を付けること=「ファクトフルネス」について書かれています。
例えば、世界は分断されていると思いがち。世界は先進国と発展途上国にわかれていて、途上国の「あの人たち」は到底「私たち」には追い付けないという思い込み。世の中は徐々に変化しているし、先進国まで発展する間の過程にいる人のほうがたくさん存在している。レベル1から4までとしたら、レベル2,3の人が圧倒的に多いのだという事実に気づこう。
世界はどんどん悪くなっているという思い込み。ネガティブなニュースのほうが広がりやすいのだという事実に気づかなければならない。「悪い」と「良くなっている」は両立するという認識を持つべき。
ここではすべては書きませんが、こういったことが書かれています。
最初の13のクイズに教育レベルの高い大人もほとんど正解できないという事実、これもひとつですね。本の帯に「学校では教えてくれない世界の教養」なんて書かれていましたがほんとそう!子供たちにはこういうことを教えないといけないなと思います。
私自身も『FACTFULNESS』難しそう、翻訳本で読みにくそう、と勝手に思い込んで危うく機会損失するところでした。そしてこの思い込みのせいで、せっかくの素晴らしい本を読むのが大幅に遅れました。反省。
子供にこそ本物の教養を!中学受験でも求められる
まだ読んでいない方には本気でおすすめできますし、もう持ってる~という方にも、お子さんにも読んであげることをお勧めいたします!
中学受験て、友達と遊びたいのを我慢させて勉強させて、本当に意味あるの??って何度も思っちゃいます。でも、こういう「本物の教養」を問うてくる問題も難関校では結構あって、こんな問題をつくる学校なら入学してからもきっといい教育が受けられるんだろうなと、ワクワクするんです。で、だから私立に行くんだよね!って。
各校の入試問題を解くとどの学校も本気で子供たちにいい教育を提供しようとしてくれているんだなっていうのが伝わってくるんです。
志望校選びにおいて、学校訪問したり先生のお話を聞いたりするのはもちろんですが、入試問題からもかなり学校のメッセージは読み取れます。出題の意図みたいなのを読み取って、あああ!なんて素敵な学校だー!なんて思うこともしばしば。
話はそれましたが、つまり、中学受験世帯の親子みんなにも必ず役立つ情報だと思うんです。学校が求めている子って、勉強ができることはもちろんそうですが、その上で自分で根拠をもって物事を考えられる子、なんじゃないでしょうか。
そういう意味で、『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』すごくおすすめです!
個人的には、日本語版の本の装丁とかも好きで、この厚さも好みで、紙の本を本棚に立てておいて頂くと素敵なんじゃないかと思うんですが、今audibleで『FACTFULNESS』が聞けるみたいなんです😲本の内容を音声できける、あれです。
初めてならばですが、1か月無料体験ができて、最初の一冊が無料なので『FACTFULNESS』も無料で読めちゃう(というか聞けちゃう)ってことですよね?!そゆことですよね?!
この本購入すると1980円です。これを無料で聞けるってすごいお得!って見つけたとき興奮しちゃいました。しかもこれほど価値ある本を。
アマゾンさん大丈夫?と余計な心配までしちゃうレベルですよ、これ。
主婦は無料に敏感だな。
何とでもおっしゃい。お得大事。
audibleをまだ使用したことのない方は無料おためしが使えるので、紙書籍(高いんで😅)買う前にどんな内容かaudibleで聞いてみるっていうのもいいかもです!
私、本をたくさん読みたいので、色々な読み方をしますが、以前見たDaiGoさんが読書について話していた動画で、朝昼晩と時間帯によって読み方を変えると言っていたんです。当然朝のほうが脳も目も元気ですよね。それで、夜になったら、音声で聞く読書に変えるそうです。
夜は目を使わないでインプットできるようにしてるって、なるほど、ですよね。
前にaudibleを試した時には、自分で読んだほうが速いわこれ、と思ってすぐに辞めてしましました。その時はそういう視点で考えていませんでした。賢いなぁ、DaiGo。
ついでに、翻訳がすばらしかったので、訳者の上杉周作さんのサイトも訪れてみました。まだお若い方でびっくりしたのですが、それ以上にこの本に対する批判などに丁寧に答えていたり、ウェブで公開されている原書の脚注を無償で翻訳されていたり(なんと7万字)する姿勢に驚くとともに、納得いたしました。なるほど、こういう方が訳しているから、この訳文かと。感謝です!